低成長社会を迎えた日本における金融経済リテラシーの向上と啓蒙を目指して
現在の日本は、経済成長期を経て、低成長社会となりました。
現在の日本のように、「経済の潜在成長率である長期金利」が2%を下回った低成長社会(国家)では、その社会で安定した生活を営むにあたって、本業による賃金所得の獲得だけではなく、ダブルワークやトリプルワークと言われる仕事の掛け持ちを行うか、あるいは、投資による金融所得を得られるよう学ぶなど、将来に対して備える必要があります。
これは、「株やFXで大儲けしよう!」や「投資によってリッチなハッピーリタイヤを迎えよう!」といった「濡れ手に粟」のような話や、マネーゲームを推奨する話では決してありません。
私が申し上げているのは、20世紀末(1995年以降)から21世紀の最初の10年に言われていたような「お金を働かせてお金持ちになろう!」や「投資でセレブの仲間入りをしよう!」と言った、いわゆる「虚業」としての投機や投資の勧めではなく、経営者が会社経営に際して会計や税務を学び身に着ける必要があるのと同じく、また働く者が社会変化と共に新たなスキルを職業訓練などにより身に着けるのと同じように、低成長化し、金融化した経済社会では「その社会を生き抜くに必要な『新たなリテラシー(経済・経営・投資の真の理解)』と、それを実現する『スキル』の双方を身に着けることが必須である。」と言うことなのです。
これは、「好き嫌い」「好む好まない」の選択ではなく、「そこ(日本社会)で生きる者が生きるために持たねばならぬもの」としての話であり、残念ながら選択の余地はありません。
私たちは、経済が低成長化し、金融化し、そして、少子高齢化により人口が減少している現在の日本において、この先も、世界に誇れる今の安定した社会を維持し、その社会から恩恵を受け続けるためにも、個人金融資産保有額世界一である日本に住む者として、「資産形成(投資)と経営と働く」ということを正しく理解し、永く、そして、適切に社会と関わり続けることが求められます。
本研究会は、低成長化した日本経済に対する危機意識を共有し、低成長化した社会の中で、自ら事業を営む方々がご本業の成長と合わせて、金融(投資)と経済と経営のリテラシーを高め、資産形成と資産マネジメントを最適に行い、その先にある「事業を含む経済面の『成立』+自ら満足のいく人生の構築」を、大切な方々と共に築き続けるために参加者各位がお互いに研鑽していくことを目的として創設されました。
学び合う者同士が、お互いの人生に敬意を払い合い、自らの活動領域で社会に貢献し、自らの人生も満たされたものへと昇華させることを志す、本研究会への皆様のご参加を心からお待ちしております。
白金研究会
主宰 福井 尚和